チドリ目シギ科

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• 　トウネン
• 　オジロトウネン
• 　キリアイ
• 　ミユビシギ
• 　イソシギ
• 　ハマシギ
• 　キョウジョシギ
• 　ソリハシシギ
• 　タカブシギ
• 　クサシギ
• 　キアシシギ
• 　メリケンキアシシギ
• 　アカアシシギ
• 　アオアシシギ
• 　オグロシギ
• 　オオソリハシシギ
• 　チュウシャクシギ
• 　ハイイロヒレアシシギ
• 　タシギ

　トウネン

• 「当年」　英名：Red-necked Stint、学名：Calidris Ruficollis
• 体長 15cm、嘴と脚は黒。上面は褐色に黒い斑がある。夏羽は赤味が強い。
• 小さい。北極圏で繁殖し、オーストラリア方面で越冬（越夏？）する渡りの途中に日本に立ち寄る。あの小さい体で良くもまあと思います。
• 多摩川（拝島）では97年5月に7羽の群でいました。

夏羽（5月）	夏羽（5月）	冬羽（9月）

　オジロトウネン

• 「尾白当年」　英名：Temminck's Stint、学名：Calidris temminckii
• 体長 15cm、嘴は黒。脚は黄色っぽい。上面は灰色がかった薄い褐色。
• 多摩川（拝島）では93年10月に2羽。

　キリアイ

• 「錐合」　英名：Broad-billed Sandpiper、学名：Limicola falcinellus
• 体長 17cm、嘴は黒く先端近くで下に曲がっているため全体でへの字に見える。黒褐色の頭央線と頭側線、白っぽい眉斑がある。後ろから見ると背中の白っぽい線が Vの字に見える。
• 2000年8月に東京港野鳥公園の潮入の池でトウネンの群の中に 1羽混ざっていました。トウネンよりも赤っぽかった。
• 比較的珍しい鳥だと思います。

　ミユビシギ

• 「三趾鷸」　英名：Sanderling、学名：Calidris alba
• 体長 19cn、冬羽は上面は薄い褐色、下面は白い。翼角は濃い褐色。嘴と肢は黒い。ハマシギに似ているがこちらの方が全体に白っぽく、嘴はより短い。
• 群で行動する。
• 波打ち際でひく波を追うように走ってぎりぎりのところで餌をとり、寄せる波に追われるように駆け戻る様子はいつまで見ていても見飽きません。私はこの鳥を見たくなると冬の九十九里浜へ出かけます。
• ミユビシギ写真1、写真2、写真3、写真4、写真5、写真6

　イソシギ

• 「磯鷸」　英名：Common Sandpiper、学名：Actitis hypoleucos
• 体長 20cm、嘴は灰色がかった黒。脚は黄色い。上面灰褐色、下面は白い。肩に、胸から続く白が食い込んでいる。
• 開けた川縁や海辺で見られます。一年中、割とあちこちで見かけますがいつも単独で行動しています。

• イソシギ写真1

　ハマシギ

• 「浜鷸」　英名：Dunlin、学名：Calidris alpina
• 体長 21cm、嘴は黒く長めでやや湾曲している。脚は黒。冬羽は上面灰色で下面は白。夏羽は雨覆が褐色に黒斑、腹部が黒くなる。
• 群でいることが多い。大群を作り、真っ黒な塊となって飛び、互いに衝突することなく反転飛翔するのは見事。
• 多摩川（拝島付近）では20羽くらいの群を見ます。三番瀬（千葉県）には 3千羽位いるそうです（1995年）。

冬羽

夏羽

　キョウジョシギ

• 「京女鷸」　英名：Turnstone、学名：Arenaria interpres
• 体長 22cm、背面が赤褐色に黒褐色の羽が混ざる。下面は白く、喉から胸にかけて黒い独特の模様がある。脚は赤い。
• 結構派手なので見分けの難しいシギの中でも分かり易い方です。幼鳥は赤っぽくないので、成鳥と一緒にいるかシルエットをよく覚えていないと難しいです。
• 英名は石をひっくり返して餌を取ることからついたようです。

　ソリハシシギ

• 「反嘴鷸」　英名：Terek Sandpiper、学名：Xenus cinereus
• 体長 23cm、嘴は半分より先端部は黒、根元側はピンク色。上向きに反っている。上面灰褐色、下面は白い。脚は黄色で短め。
• 夏羽は肩から背にかけて黒っぽい帯がある。
• 単独ではなく群で行動するようです。
• 私の見るソリハシシギは、とにかくよく歩き回って餌取りをしています。渡りの途中の日本で栄養補給に必死なのでしょうか。足が短かめなところが可愛いです。
• 2002年8月の東京港野鳥公園ではキアシシギと争っていました。勝ったり負けたり、どちらが強いとも言えないようです。

　タカブシギ

• 「鷹斑鷸」　英名：Wood Sandpiper、学名：Tringa glareola
• 体長 22cm、嘴は黒くまっすぐ。上面は褐色で白斑がある。下面は白い。クサシギとよく似ているがこちらの方が白斑が大きく、灰色っぽい。
• どちらかというとほっそりした印象を受ける。
• 割と頻繁に尾を上下させます。
• 淡水域のシギ。渡りの時期の水田で見かけます。愛知県では冬鳥のようです。

　クサシギ

• 「草鷸」　英名：Green Sandpiper、学名：Tringa ochropus
• 体長 24cm、嘴は黒くまっすぐ。上面は暗褐色で細かい白斑がある。この白斑が薄いのが夏羽だそうです。下面は白い。タカブシギとよく似ているがこちらの方が白斑が細かく、褐色味が強い。
• どちらかというとほっそりした印象を受ける。
• 割と頻繁に尾を上下させます。
• 多摩川（拝島）では1羽ずつしか見ませんので群を作らないのかも知れません。

　アカアシシギ

• 「赤足鷸」　英名：Red-shank、学名：Tringa totanus
• 鳥類レッドリスト絶滅危惧II類。
• 体長 28cm、嘴はまっすぐで基部寄りは赤く先っぽは黒い。嘴は全体に黒っぽい個体もいる。足の赤さが目立つ。

アカアシシギは遠目には上面がキアシシギに似ていてじっとしていると見過ごしてしまうが、歩くと肢に陽が当たり鮮やかな赤色が目立ち見つけることができた。よく見ると嘴の根元の赤色、腹の模様、肢の長さがキアシシギと異なっている。（2002年8月のフィールドノートより）

• 体型や動作はキアシシギによく似ているように思います。動作が似ているのは、嘴の形が似ていることから同じような餌を捕っているのではないでしょうか。

　キアシシギ

• 「黄足鷸」　英名：Grey-rumped Sandpiper、学名：Heteroscelus brevipes
• 体長 25cm、嘴はまっすぐで黒。脚は黄色い。上面は灰褐色。下面は夏羽は細い縞模様、冬羽は白っぽい。
• 体型もそうだが、歩き回りながら餌を探す様子はイソシギによく似ている。
• 右側の写真を撮って気がついたのですが、かすかに水かきがある様に見えます。
• 多摩川（拝島付近）では97年5月に4羽、96年9月に15羽ほどの群を見る。
• 2002年8月の東京港野鳥公園ではソリハシシギと争っていました。勝ったり負けたり、どちらが強いとも言えないようです。
• 

　メリケンキアシシギ

• 「メリケン黄足鷸」　英名：Wandering Tattler、学名：Heteroscelus incanus
• 体長 27cm、キアシシギそっくり。キアシシギと比べて、嘴は黒っぽい、下面の縞模様が密、風切り羽根が尾より先方に出る等の特徴があるようです。
• 2006年5月に千葉県一宮海岸で見る事が出来ました。【写真】
  図鑑にあるように砂浜ではなくテトラポッドが好きなようです。
• メリケンキアシシギ 写真1

　アオアシシギ

• 「青足鷸」　英名：Green shank、学名：Tringa nebularia
• 体長 35cm、上面灰褐色の木の葉模様。望遠鏡で見ると羽の縁が薄い色なので一枚一枚がよくわかる。
  嘴は黒く気持ち上に反っている。
  腹は白い。尾も白く黒い線がある。
  脚は名前の通り黄緑っぽい。
  褐色味が少ないのでしょうか。全体に白っぽく感じます。
• 春と秋の渡りの時期に日本にやってくる。
• 単独でいるよりも数羽で見られることが多いです。
• 東京港野鳥公園では冬の間中見られる可能性が高いです。

　オグロシギ

• 「尾黒鷸」　英名：Black-tailed Godwit、学名：Limosa limosa
• 体長 39cm、嘴が長くやや上に反って見える。先端部側が黒く付け根側は赤っぽい。足は長めで黒い。尾の先端部も黒い。夏羽はオオソリハシシギほど赤くはならないようです。
• オオソリハシシギとよく似ていて判別が難しい。こちらの方がやや小さい。尾の色も翼に隠れてなかなか見えないので飛んだ時がチャンス。また飛んだ時にオオソリハシシギよりも足が後ろに長く出ている。

2002年10月の東京港野鳥公園での比較。オオソリハシシギは幼鳥の羽色。オグロシギもそうかも知れない。

　オオソリハシシギ

• 「大反嘴鷸」　英名：Bar-tailed Godwit、学名：Limosa lapponica
• 体長 41cm、嘴が長く上に反っている。先端部側が黒く付け根側は赤っぽい。足は長めで黒い。尾は褐色の横線があり黒くない。夏羽では顔から腹にかけて赤褐色になる。
• オグロシギとよく似ているがこちらの方がやや大きく尾の先端部が黒くない。尾の色も翼に隠れてなかなか見えない。
• 8月の東京港野鳥公園で見たときは、体は薄い褐色で赤味はほとんど無かった。幼鳥かも知れない。

　チュウシャクシギ

• 「中杓鷸」　英名：Whimbrel、学名：Numenius phaeopus
• 体長 42cm、湾曲した長めの嘴を持ったシギ。体の上面は褐色の斑模様。下面は白に近い薄い褐色で斑点がある。
• 渡りの時期に、東京付近では東京港野鳥公園や谷津干潟で見ることが出来ます。田圃にも入り埼玉の大久保農耕地で見ることが出来ます。
• 1羽でいるときと群れでいるときがあります。
• 「ピピピピピ」と良く通る大きな声で鳴きます。

　ハイイロヒレアシシギ

• 「灰色鰭足鷸」　英名：Grey Phalarope、学名：Phalaropus fulicarius
• 体長 21cm、鳥には珍しく♀が♂よりも派手な色彩をしています。繁殖時の抱卵はオスの役割だそうです。
• 泳ぐのが得意な鴫。泳ぎ回りながら採餌します。
• 群れでいることが多いようです。
• 渡りの途中日本付近を通過する旅鳥。沖合にいることが多く、内陸には余り入らないそうですが、2009年4月26日・強風の日、千葉県一宮川の河口内に入っているのを見られました。
• ハイイロヒレアシシギ 写真1。下の写真（5）と同じ個体です。
• 下の写真はいずれも2009年4月26日撮影。手元の図鑑から推測して、冬羽（1）から夏羽（5）への変化に見えます。赤褐色の量とくちばしの黄色が比例しています。
  （4）の頭が黒くなく褐色味があれば♂の夏羽に近い状態。（5）は♀の夏羽に近い状態。

1		2		3
4		5

　タシギ

• 「田鷸」　英名：Common Snipe、学名：Gallinago gallinago
• 体長 26cm。直線的な長い嘴をもっている。体は丸っこく首は短目。全体に褐色味が強い。
• よく似た仲間にオオジシギ、チュウジシギ、ハリオシギがいて皆とても良く似ていて見分けるのは難しい。
• 冬になるとやってきて、1羽から数羽でいるのを見る事が多い。大群にはならないようです。
• 水辺のアシ際などで見る事が多い。とても警戒心が強く餌をとる時以外は開けた所へは出てこないようです。
• 他のシギの仲間と違い広い範囲を歩き回る事はあまり無いようです。
• 東京付近では、東京港野鳥公園、葛西臨海公園、谷津干潟、大久保農耕地等で見られる。

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